気のまま旅行/気まぐれ写真

ミラーレス一眼で撮影した写真や旅行、ロケ地のことを。
鷹ファンなのでその辺りや趣味のカクテルの話、映画や音楽のこと
その他色んなジャンルのことを色々と。。。

2013年08月




8月27日火曜日に宮崎県は高千穂峡へ日帰り旅行へ行ってまいりました。
ツアーでの旅だったので立ち寄れるところも選べず、バスでの腰痛も含めて何かと不自由な旅では
あったけれど、九州を代表するパワースポットということもあって行ってよかったと思う旅となった。


このツアー、スーパーで買い物をしたレシートで応募するのだが、結構当たる。
今まで6、7回この手のツアーが当たっている。

んでこの手のツアーの特徴というか定番として、必ず佐賀県鳥栖市の工業団地みたいなところに
まず行って、ジュエリー工房や革製品などのセールをやられる。

今回もご多分に漏れず、ジュエリー工房兼ギャラリー・ショップにて宝石類の説明・セールを受けた。

僕はまったく買う気はないのだけれどここに滞在する(売りつける?)時間を多くとってあって
待ち時間が暇なのでギャラリーを見ながら時間を潰した。

見てみると結構現実的な価格設定なのね、これが。しかも分割◯◯回まで金利手数料は当社が負担
致しますときやがる。

「お、買えるやん!」って思っちゃう辺り思うツボに落とされてる感ハンパない。
よく考えたらプレゼントする相手おらんし。


そんな感じでなんとか忍び寄る魔の手から逃れてようやく、バスは宮崎を目指し始めた。


(ちなみに…)
以前参加した長崎県は西海へのツアーの時も同じジュエリー店行きが盛り込まれていて面食らった。
というのも経路が飛んでもなく無駄なことになっていたからだ。

唐津から南下して鳥栖市へ→北上して西の西海へ。。。

わざわざ一旦南の鳥栖へ行かずに直接西海へ行けばもっと観光できるのに…とどうしても思って
しまうのだが、恐らくこのセールがあるからこその破格ツアーなのだろうと納得するしかなかった。



さて、今回の旅の写真はこちらにすべて収めている。

フォトレイル:高千穂の旅


各地で様々な神話に関する説明も受けたのだが、こちらは僕がここに書くよりもそれぞれの
サイトで見てもらうほうがよくわかると思うので興味がある方は是非ググってみてください。
おもしろい物語になっていますよ。


今回はいくつかピックアップした写真を載せる。


まずは高千穂峡。


P8276081
ロケ地:高千穂峡     カメラ:E-PM1     レンズ:M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 Ⅱ R
絞り値:F8     シャッター速度:1/40     ISO感度:1600     露出補正:+/-0     焦点距離:41mm

川の流れによって侵食されてえぐれた岩肌にバターナイフで塗られたような美しい緑の苔。
駐車場からは散策道を下っていくのだが、その間ずっとこういう美しい渓谷が見られる。



P8276087
ロケ地:高千穂峡     カメラ:E-PM1     レンズ:M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 Ⅱ R
絞り値:F8     シャッター速度:1/250     ISO感度:200     露出補正:+/-0     焦点距離:25mm

3つの橋。下に写っているほうからそれぞれ大正、昭和、平成に架けられたそうだ。

土木建設技術の進歩につれてより便利な場所に橋を架けていったため、このように
3つの橋を眺められる景色ができたとのこと。なかなかない光景だ。


P8276109
ロケ地:高千穂峡     カメラ:E-PM1     レンズ:M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 Ⅱ R
絞り値:F8     シャッター速度:1/2     ISO感度:200     露出補正:+/-0     焦点距離:40mm

定番ですはい。
三脚を持って行こうか悩んだ挙句、持参したには持参したが寸前で思いとどまってバスの中に
置いてきた。この判断は正しく現場に来てみるととても三脚を設置するスペースなどなかった。

しかしどうしてもこの滝をスローシャッターで撮りたかったのでどうしたものかと困っていたが
安全策の上にカメラを置けることに気付いて撮影した。

スポット中のスポットなので当然ここで撮影する人も多く、慌て気味で撮ったのでなかなか
手ブレを抑えきれなかった。



P8276112
ロケ地:高千穂峡     カメラ:E-PM1     レンズ:M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 Ⅱ R
絞り値:F8     シャッター速度:1/2     ISO感度:200     露出補正:+/-0     焦点距離:14mm

同じ場所で横アングルで撮影。こちらのほうが気に入っている。

いつもは観光客のボートが多数浮かんでいるようなのだがこの日は何故か一隻もいなかった。
いたらいたでそれはそれでいい画になっていたのだろうか。



P8276120
ロケ地:高千穂峡     カメラ:E-PM1     レンズ:M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 Ⅱ R
絞り値:F8     シャッター速度:1/50     ISO感度:200     露出補正:+/-0     焦点距離:23mm

散策道を降りきったゴール(?)付近にあった池とその中に佇む小さな祠。

なんだか静かで神秘的な光景にシャッターを切ったが、日陰と日向の輝度差が激しく、更には
具合の悪いことにちょうど祠辺りが影になっていたのでちょっと残念だ。

ちなみにこのすぐ側で現地のカメラマンによって記念撮影をされて、その写真はバスに乗る
直前に販売される。買わなかったけど。

集合写真を撮る際には邇邇芸命(ニニギノミコト)が登場するというサービス(?)もあった。
そちらの様子はフォトレイルでどうぞ。




このあと一行は高千穂峡を出て、天岩戸神社へ向かった。

天岩戸神社は素盞嗚命(スサノオノミコト)の乱暴に怒った兄の天照大神(アマテラスオオミカミ)
が籠ったとされる岩戸が祀られている神社だ。


その岩戸はこのツアーのように集団での観光客の受け付けでのみ見学できるが、通常は非公開
とのことだ。

神社の裏手にその岩戸はあるが、そこへの門をくぐる前にお祓いが行われ、門の内部は一切の
撮影禁止とのことだったので、当然写真はない。レポートできずに残念だが仕方ない。


神社自体は撮影可だったのでその写真を掲載。
内部の様子も写したかったのでEVブラケット撮影し、HDR合成した。

が、前述の通り三脚なしでの撮影だったのでブレがひどく、合成時にいくらか補正されるものの
画像が荒れている。ISO感度も高めでないと露光が足りなかったので。。。


天岩戸神社西宮HDR
ロケ地:高千穂峡     カメラ:E-PM1     レンズ:M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 Ⅱ R
絞り値:F8     シャッター速度:1/80     ISO感度:1250     露出補正:-     焦点距離:14mm

天岩戸神社。岩戸見学の際はこの前でお祓いを受けた。



天安河原遥拝所HDR
ロケ地:高千穂峡     カメラ:E-PM1     レンズ:M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 Ⅱ R
絞り値:F8     シャッター速度:1/80     ISO感度:1250     露出補正:     焦点距離:14mm

合成用の写真を撮る際は動き物に注意。基本中の基本。

が、イケるか!と思って撮影してみたらこのありさまで、どうしてもショット間で人が動いてしまい
木の左にいる人なんか幽霊みたいになっとる。

そしてその木がアングルに入ってしまったことが残念。
人が捌けた時に撮影できればよかったのだが。。。


神社参拝の後はそのままその足で天安河原へ散策道を下って行く。

天安河原は天照大神が岩戸に隠れ世界が闇に包まれたおりに、八百万の神が集まり、
どうやって天照大神を岩戸の外に出すかを話し合う会議を行った場所だ。


この河原で願い事をしながら石を積むとその願いが叶うという。。。

が、写真を見てもらえばわかると思うが、石という石が今までに訪れた観光客の手によって
積まれているので、これから積む石がもうない。


どうしたらいいの!!私の願いは叶えられないの!!!!
という方、ご心配なく。


既に積み上げられている石を崩して、新しく積めばいいよとのことだ。

え、いいのかよって思ってる間に僕以外の観光客が早々に積まれた石を崩しだしてその光景が
異様で怖かった。壊された石の塔に込められていた願いはどうなるの!!!!

僕は芋引きなのでできなかった。


現場の様子はこんな感じ。


P8276181
ロケ地:高千穂峡     カメラ:E-PM1     レンズ:M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 Ⅱ R
絞り値:F5.6     シャッター速度:1/13     ISO感度:1600     露出補正:+/-0     焦点距離:42mm

崩された石が少し散乱しているが積めそうな石はほとんど残っていない。

色んな人の願い事が込められてるんだなあと思ってみるとなんだか感慨深いものがある。



P8276206
ロケ地:高千穂峡     カメラ:E-PM1     レンズ:M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 Ⅱ R
絞り値:F3.5     シャッター速度:1/125     ISO感度:6400     露出補正:-0.7     焦点距離:14mm

石を積む人。ちなみにこの人も既に積まれた石の塔崩してたー!

この日はとてもいい天気で気温も高かったのだが、この辺りはひんやりしていて心地よかった。
が、見ての通りその分暗いのでかなりの高感度での撮影となり、画質は見ての通りだ。

モノクロにはしたくないがモノクロみたいに仕上げたかったので彩度をぐんと落とした。


P8276219
ロケ地:高千穂峡     カメラ:E-PM1     レンズ:M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 Ⅱ R
絞り値:F4.4     シャッター速度:1/50     ISO感度:1600     露出補正:+/-0     焦点距離:25mm

さっきの写真を撮った位置のすぐ後ろは川なのだがその向こう岸にも石が積まれているのを
発見。苔や木々の緑と冷たい川の水が美しい景観を作り出し、そこに積まれる石の塔。


しかし、どうやって向こう岸に行ったのだろう。。。
疑問は最後まで晴れなかった。


 



前の記事:最近撮った写真  にも書いたようにお盆の間に隙を見つけて競艇の写真を撮りに行った。
今回は初めて三脚を持参して安定状態からの流し撮りと動画撮影にじっくり挑むつもりだった。

が、2レース撮影を終えたところで親戚から電話がかかり競艇場を去らねばならなくなってしまったので
撮影枚数は少ない。今度また時間を見つけてのんびりと撮影しようと思う。

今回は朝イチから撮影に挑んだこともあって、1レース前やレースの合間に選手が水面に出て、
試運転を行っていたのでそちらも撮影してみた。

スタートの流し撮りは2レース、つまり2回しかチャンスがない上、スタート写真は後のレースで撮影する
つもりでいたのが、急遽帰ることになったので適わなかった。

代わりじゃないけど試運転しているボートを何度か試しに流し撮りしてみたのでそちらを掲載する。

太陽が正面の低い位置にある時間帯での撮影だったので背景と水面の明暗差によってコントラストが
強い写真になり、それがいい効果を生み出したと思う。

それでは早速、写真をば。。。動画は最後に貼っている。


P8155888
ロケ地:唐津競艇場    カメラ:E-PM1     レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
絞り値:F8     シャッター速度:1/400     ISO感度:200     露出補正:+0.7     焦点距離:102mm


上にいい効果と書いたのはこの写真のように背景が暗く落ち、まるで選手にスポットライトが
当てられているように写ったことだ。

これはレース開始前の試運転合わせだ。


P8155894
ロケ地:唐津競艇場    カメラ:E-PM1     レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
絞り値:F8     シャッター速度:1/640     ISO感度:200     露出補正:+0.7     焦点距離:150mm

こちらは単独での試運転。ここから3枚は連写で撮った。
ボートのターンがどういう角度でコーナーに入り、どういうラインで抜けていくかよくわかる。


P8155896
ロケ地:唐津競艇場    カメラ:E-PM1     レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
絞り値:F8     シャッター速度:1/640     ISO感度:200     露出補正:+0.7     焦点距離:150mm



P8155897
ロケ地:唐津競艇場    カメラ:E-PM1     レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
絞り値:F8     シャッター速度:1/640     ISO感度:200     露出補正:+0.7     焦点距離:150mm



P8155905
ロケ地:唐津競艇場    カメラ:E-PM1     レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
絞り値:F8     シャッター速度:1/400     ISO感度:200     露出補正:+0.7     焦点距離:78mm

こちらも単独での試運転。跳ねた水しぶきがキラリときれいな形に光った。



P8155922
ロケ地:唐津競艇場    カメラ:E-PM1     レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
絞り値:F11     シャッター速度:1/30     ISO感度:250     露出補正:+0.7     焦点距離:40mm

NDフィルター(ND8)をつけてシャッター速度を落とし、三脚に載せて流し撮り。

手持ちではさっぱりダメだったのがだいぶマシになった。
標識板とボートが重なってしまったりと構図が悪いので、次はスタートの写真をきちんと撮りたい。
(時間がある時に。。。)


P8155931
ロケ地:唐津競艇場    カメラ:E-PM1     レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
絞り値:F13     シャッター速度:1/250     ISO感度:200     露出補正:+0.3     焦点距離:49mm

これが今回の撮影のベストショット。気に入っている。

今までと違う場所での撮影に挑んだ。
一応僕も色々考えていて、どのポジションから撮るとどう写るのか、毎回来る度に場所を変えて
試している。

この日は水面に近い高さまで階段を降りないでやや高い位置から俯瞰気味に引きで撮影した。

うまい具合にボートの配置がバランスよく、シャッターのタイミングもバッチリだったと思う。
背景が暗く落ちているのもいい。

跳ねた水しぶきがキラリ。この時間帯の撮影、いいみたいだ。


P8155942
ロケ地:唐津競艇場    カメラ:E-PM1     レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
絞り値:F13     シャッター速度:1/250     ISO感度:200     露出補正:+0.3     焦点距離:82mm

先マイする4号艇と差しに構える5号艇、そこに突っ込んでくる6号艇と捲ろうとする2号艇。

5号艇はこの後すぐ4号艇の引き波で大きく跳ねてしまい…


P8155945
ロケ地:唐津競艇場    カメラ:E-PM1     レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
絞り値:F13     シャッター速度:1/250     ISO感度:200     露出補正:+0.3     焦点距離:82mm

差しは届かなかった。6号艇はうまくかわすことができて5号艇は2着。
2号艇は大きく外に流れてしまい着順を落とした。


この日も結局舟券は買わなかった。
大体いつも申し訳程度には買うがそれも少額。

僕は競艇をギャンブルというよりモータースポーツとして楽しんでいる。


スタートタイミング、マイシロ(いわゆるライン)、引き波、まくり、差し、まくり差し、1周1マークの攻防、
etc…競艇の奥深さ、面白さを語りだすとキリがないのでやめておこう。


最後に動画を貼って終わる。

何度も書いているように今回は三脚を用いているので前回のようなコンニャク動画にはならずに
済んだが、それでもパン操作が下手で「どこ写してんだ!」って怒られそうだ。


競艇(ブログ用)2



 



度々コメントくださっているおばたりんさん、ありがとうございます。
毎回お言葉がとてもうれしいです。


先日、祖母が亡くなった 話を書いたが、当然今年のお盆が初盆となり、葬儀の時と同様に名古屋や
大阪、佐賀など各地から多くの親戚が我が家に集まってきた。

その応対や子供たちの「◯◯連れてけ」攻撃、更に仕事(お盆休みなぞ存在せん)でとても忙しかった。
更にお盆の初めと終わりに2回熱中症にかかったこともあって、もう何が何だかわからない様相で
時が過ぎていった。


そんな中、第一発目の熱中症から回復した15日、朝早くにカメラを持ってこっそり家を抜けだして
ドライブに行き、そのままその足で競艇の撮影に行った。


ドライブで気の向くままに運転していると小さな湖に辿り着いた。
湖というよりは農業用の貯水池だと思われるがそこには1隻の舟と2羽のカモ(恐らくカモ、そして
恐らくツガイ)がいた。


カモたちは普段から人間に餌付けされているのか、僕を見つけると2羽並んで寄ってきた。
あいにく餌も餌になりそうなものも持ち合わせていなかったので構わず散策を始めた。

その間も2羽のカモはずっと僕の後ろをつけてきてた。


湖の周りをのんびり散策していたらあっという間に競艇場が開く時間になったので、まともに撮れた
2枚の写真だけを掲載する。

P8155856
ロケ地:某貯水池     カメラ:E-PM1     レンズ:M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 Ⅱ R
絞り値:F8     シャッター速度:1/160     ISO感度:200     露出補正:-1.0     焦点距離:37mm


早朝のしんとした湖畔にぽつねんと浮かぶ一隻の舟-

みたいな。静けさを表せれたらなあと思って露出をマイナス補正。ちょっと色被りしちゃった。


P8155869
ロケ地:某貯水池     カメラ:E-PM1     レンズ:M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 Ⅱ R
絞り値:F8     シャッター速度:1/160     ISO感度:200     露出補正:+/-0     焦点距離:28mm

カモの逆光ポートレイト。もっと明るく撮ってもよかったカモ。

何枚も撮ったけど一番構図がよかったものを選択した。


この後競艇場へ向かって撮影をしていると、僕がいなくなっていることに気付いた親戚から
呼び出しの連絡が来て御用となった。


「大川内山に連れてけ」とのこと。

大川内山とは簡単にざっと説明すると、伊万里・有田焼職人たちの隠れ里だ。
隠れ里というとちょっと違うかも知れないけど。

要するに鍋島藩によって職人たちを結集させて素敵な焼き物(お偉いさん専用の)を作らせよう!
技術漏洩や職人たちの漏出を防ぐために関所を設けて人の出入りを厳しく制限しよう!!
ということで作られた土地だ。

最後に貼る写真にその説明が書いてある看板を載せているのでどうぞ。


歩きながら(親戚に案内させられながら)パシャパシャ撮った写真で作品性はないのでExifは
書かずにさらさらと貼っていく。


P8155995

駐車場から出たところ。橋桁にも贅沢に有田焼が。


P8156003

樹齢400年(確か)の何か(木の名前忘れた)。
土地が狭くて全体をおさめて撮ることができなかった。


P8156016

登り窯。段々になっているところにそれぞれ成形した作品と薪燃料を配置し、一番手前から
火を入れると炎が登っていきながら順番に焼き物が完成されていく仕組みになっている。

昔の人はよく考えたものだ。


P8156019

町のいたるところに伊万里・有田焼が施されている。


P8156023

緑のは珍しいのではなかろうか。これはこれで新鮮で美しい。


P8156026

夏期は風鈴まつりというものが開催されていた。もちろん焼き物の風鈴だ。


P8156031

案内地図ももちろん。。。


P8156055

こちらが前述の説明書き。


残りのすべての写真はフォトレイルに掲載しているので興味がおありの方はご覧ください。

フォトレイル:秘窯の里 大川内山(夏)

実はこの数年前にも大川内山の写真をフォトレイルに投稿している。
その時はまだカメラを持っておらず、iPhoneで撮影した写真だ。

今回は、その時の撮った写真と同じ構図になるように少し意識して撮った。
紅葉の時期のその写真と見比べられるようにという意図だ。
よければこちらもそうぞ。

フォトレイル:秘窯の里 大川内山(秋)


このブログの最初の方の記事に、
「佐賀県は観光地としてのPRが全然なってない!」
というようなことを書いた記憶があるがこの大川内山で、唐津おもてなし隊というPR部隊の方々と
会って少し話をした。

まだ最近発足したばかりらしいが、ようやくこういうことに力を入れ始めたかと嬉しくなった。

ツイッター、フェイスブック、ブログもあるようなので興味がある方はググってみてください。


僕も微力だけれど、これからも佐賀の<いいところ>を紹介していきたいと思う。

 



とあるところにとある女性がいた。歳は20代半ば。
自営業の父とパートの母を持っていた。

その父親は相当な出来損ないで、彼女が14の時に借金を残して職を失ったが、それ以降働こうともせず
彼女を学校にやる費用も、食べていくためのお金も、すべて母のパート代でまかなっていた。 

母親はいつも彼女にこう言っていた。
「お前は何も心配しなくてもいいんだよ。お金のことは親が考えること。学校でしっかり勉強して
普通に生活できるようになりなさい。」


見かねた親類が職に就くように父親を説いたことがあったが、
「今更この歳で仕事に就けるか」の一点張り。この時彼はまだ30代半ばだった。

納得がいかない時はすぐに手をあげる。

そのせいで生活を一手に抱えて働き詰めだった母親は大変なストレスと苦労を背負っていた。


彼女たちが住んでいたアパートの家賃の滞納は日に日に膨らむばかりで、父の自営業で拵えた借金と
団子になり、家計を圧迫した。

それでも父親は威張り腐るばかりで働かず、毎日家でゴロゴロしていた。


時が経ち、彼女は高校生になったが、当然お金はなく、彼女は自身のバイト代と母がなんとか工面した
お金で定時制の高校に通った。

アパートの滞納家賃は凄まじいものになっていたため、彼女はバイトを掛け持ちして少しでも家計を
楽にしようと考えたが、母親が止めた。

「借金や滞納した家賃は私達親が作ったもの。子どもは関わらなくていい。なんとかするから。」



高校を卒業し、ようやく母親に恩返しができると思った頃には、積りに積もった心労が母の体を
蝕み始めていた。

胃がんが発覚した。末期だった。


その治療のために再び借金が増えたが父親は相変わらずだった。
見舞いにもろくに来なかった。


母親は今後自分が死んだ時のことも考えたのだろう。離婚を決断した。

すると父親は怒り狂った挙句、借金だけを残して生まれ故郷に帰ってしまった。
本来は父親が作った借金だ。彼女と母親が家を出て新たに生活をするのが筋なはずだったのだが、
父親は逃げた。


それからしばらくして、母親は死んだ。
父は葬儀にも来なかった。

彼女は親孝行すらできずに苦労まみれで死んでいった母親のことを考えると腸が煮えくり返った。


彼女の母親が死んだあとしばらくして、父親が戻ってきた。


その頃彼女は自分が働いて稼いだお金で生活し、家賃も払い、父親が作った借金まで返していた。

父親は日雇いの仕事を始めた。
それを見て父親が少しでも変わってくれたのかと彼女は期待したが、それもすぐに裏切られた。

何をやってもすぐに辞めてしまう。
稼いだお金もギャンブル浸りですぐ失う。

相変わらずの父親に彼女も抵抗するがその度に力で押さえつけられた。


そんな生活が続く中、母親の命を奪った病が彼女の体をも蝕み始めていた。
子宮頸がんだった。

初期発見だったために命は助かるが、今度新しい命を宿せるのかはわからないと医師は言った。

父親は見舞いに来ないどころか逃げるように故郷へ帰ってしまった。
治療費でまた借金だけが膨らんだ。


数年が経った。

彼女には同じような境遇で育った恋人ができた。


彼が幼い時にその父親が難病にかかったのだが、そんな中で母親が他に男を作り家を出てしまった。
やがて父親は鬱病にかかり、弟と妹、父の生活を彼が一手に引き受けた。

そんな似たような境遇で育ったもの同士、共感するものがあった。


新たに踏み出した2人の生活。
親が残した借金はあるものの、2人で働き、2人で生活し、2人で歩んでいくその生活に少しづつ光が
見え始めていた。


しかしそれさえも踏みにじられた。
彼女の父親がフラッと帰ってきたのだ。

家に居座り、毎日ゴロゴロし、失業保険はすべてパチンコに消えた。
パチンコに行かない日は毎日テレビ漬けで電気代を食い、当然飯も食うため、彼女たちの負担は増えた。
食事の支度は彼女がしていた。

以前と何も変わらない。
口論になると手をあげる。

彼氏の悪口も平気で吐き散らすようになった。

歯向かうと決まって言う。

「娘のくせに」

「親に向かって何を言うか」


アパートの滞納の件で、役所から父親ともども呼び出された。

彼女の境遇を古くから知っていたその役人は見かねて父親にこう言った。

「あなたたち親御さんが拵えた借金ですよ。娘さんに背負わせて生活の面倒まで見させていないで、
働いて少しは努力したらどうですか。」

すると父親は当然のような顔をして言った。

「子が歳を取った親の面倒を見るのは当然でしょう。」

彼はまだ50代だった。


それからも彼女たちの苦難は変わらず続いた。
心労も日増しに増えゆくばかり。

いつまでもこの呪縛から逃れられない。


その恐怖と怒りが彼女の限界点を超えさせた。


父親と激しい口論になった。

仕事のこと、借金のこと、今の生活費のこと、そして母親のこと。
特に母親はあまりに哀れだった。

そのすべてをぶちまけた。


すると父親は彼女に殴りかかった。
今回ばかりは彼女も抵抗して父親の両腕を掴んだ。

しかし所詮は女性の力だ。

父親は彼女を振り回し、投げ飛ばした。


靱帯断裂だった。


ようやく軌道に乗り始め、上司からも一人前と認められてきた仕事を、彼女は長期間欠勤しなければ
ならなくなった。

膝の怪我だったために日常の生活すらままならなくなった。

治療費、入院費、手術費もかかる。収入は恋人のものだけになった。


口論の時、父親は言った。

「ここは俺の家だぞ。名義は俺なんだ。出て行け。」

名義が変えられないのは父親が拵えた滞納金のせいだった。
それがなければ彼女はすぐにでも名義は変えたはずだ。

現在の家賃、生活費は彼女たちが払っているのだから当然だ。
父親は生活費も食費も何も出していない。

失業保険はすべてパチンコに消えているのだから。


恋人との相談の上、彼女たちは家をでることに決めた。
生まれ育った家。苦労して育ててくれた母親との思い出が詰まった家。

その母親を父から救い出し、孝行をしてやれなかったことだけが悔しかった。


彼女は思う、

「私たちが将来子どもを作っても、結局は同じ血、私たちの親のように子どもを同じ境遇に晒し、
同じように足を引っ張り、不幸にしてしまうのではないか。」

彼女たちを苦しめる親もまた、その両親を失ったり、ろくでなしだったりで同じような境遇で
育ったのであった。

家族の愛、無償の愛を受けられなかった一族。
負の連鎖が世代をまたいで延々と続いている状態だった。


それでも前に進まなければならない。


家を出ることを決めたには決めたが、当然お金がなかった。
父親からの怪我のために仕事ができないために収入がなく、これから治療費もかさむ。

八方塞がりだった。


それでも彼女は希望を捨てていない。怪我を治して、お金を貯めて、この家から、いや、
この呪縛から抜けだしてやると。


彼女が幸せを掴み、この腐りきった呪いから解放されることを願う。
祈りつつ見守ることしかできないから。


僕はその友達のことを見守ることしかできない。



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