この時期はとにかく忙しい。
何が忙しいって撮りたいものがたくさんあることが。


3月の末より少し前頃から一気に暖かくなり、あちらこちらで桜が一斉に咲き出した。

満開を狙って今か今かと待ちわびる。
続く悪天候にやきもきしながら逸る気持ちを抑えこむ。

ようやく見頃になったのに用事で行けなかったり。。。
そして行ける日に限って雨、雨、雨、、、

その雨があがった頃、ちょうど満開となった。

まずは小城公園へ。

ここ、普段はなんてことない公園なのだが桜の時期はすごい。
公園中桜づくりだ。この時期だけ駐車料金を取られるのには面食らったが、
数日間足繁く通ってなんとか快晴の日にも巡り会えた。

初日も晴れてはいたが雲が多く、青く澄み渡った空と桜のコラボレーションは撮れず。。。
最後の方に貼る写真は快晴だった日のもの。

余談だが駐車料金は1回500円だった。時間制限はない。

この小城公園の他にも唐津城や武雄市の円応寺にも撮影に行ったので、後の記事で投稿する。


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数カ所に点在する駐車場のうちの公園正面の駐車場に停めて鳥居をくぐり、まず目に飛び込んでくる
のがこの光景だ。

この左右には池がある。それらを結ぶ小川にかかる橋と散歩道を彩る桜たちだ。


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先程の写真の左手にある池とそこに浮かぶ小島だ。これを小島と呼んでいいのかわからないが。

水面に写る桜色と小島に咲く枝垂れ桜。
スローシャッター撮影で水面をなだらかにしてそこに映る桜も撮りたかったのだがあいにくNDフィ
ルターを持っておらずかなわなかった。

どちみちこの日は人が多く三脚を立てられる状況ではなかったが。


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逆光、開放近くで撮影し玉ボケを演出。
このレンズは本当にきれいにボケてくれるので腕があがった気になる。


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マクロコンバータをつけて撮影。桜の花びらについた水滴がかわいらしい。


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これ、夜じゃないですよ。
撮影後のRAW編集時にホワイトバランスを電球にして思い切り青みを出した。

魚眼コンバータ装着。


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こちらも魚眼コンバータを装着しての撮影。とても広角に写り、奥行きも増した。
これを撮影して気づいた。水面から波が消え平らになってきたことに。


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水面が平らになったのを狙って撮影。
まるで鏡のように水面に映る桜もお見事。


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日が落ちて外灯に灯りが灯る。灯の字のゲシュタルト崩壊。

このアングルで写真を撮ろうとした場合、カメラの位置には池がある。
え、じゃあこの写真は池に潜って撮影したのか。

まさか。

実は水面に写った景色を撮ってそれを回転させて仕上げたものだ。なんとも美しい写真になった。


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夜になっても人は多い。むしろ昼より多い。
でもいいや、ええい、やっちまえと三脚を立てた。

もちろん人の邪魔にはならないよう細心の注意を払った。

他にも三脚を立てた人がいたが、中には人の流れを滞らせている人もいた。
今話題になっている撮り鉄の迷惑行為同様言語道断だ。

三脚を使用してスローシャッターで撮影すれば人はブレ、完全に日が落ちた夜でも明るく写る。


でもこの小城公園の夜を撮影していて思ったことがある。
お城もタワーもそうだがライトは下から上に限る。花もまた然り。

どうりで今までに見たあの夜桜の写真のように色鮮やかに美しく写らないと思った。
これじゃライトアップならぬライトダウンだ。違うけど。

んで園内をウロウロしていたら見つかった。ありましたよ、ライトアップ桜が。


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できれば光源は写したくなかった。光源をアングルに入れないほうが美しいと思う。
ここの場合はご覧の通りなので仕方ないが。

それからこれ、スローシャッターじゃなくもっと暗く写してもよかったんじゃないかと。
つまり照らされた桜だけが真っ暗な闇に浮かび上がるという光景を撮りたかった。

今さら四の五の言っても仕方ないし、ここの場合シャッターを速くしても余計な外灯が多く
下から桜を照らすライト自体も弱いので結局きれいにはならなかったのかも知れない。

難しいところだ。

既に桜は散った。また来年チャレンジだ。



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さて、今まで貼った写真を撮影したのとは別の日だ。
この日の空は真っ青の快晴。池も空の青を映し出す。

その水面に向けてパシャリ。

シャッター速度優先にしてできるだけスローにし、手持ちで撮影。
下の方の波は消せなかったが水面に浮ぶ散った花びらがまるで空に舞っているように見えて
これはこれで味があるんじゃなかろうか。


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こちらは空を背景に撮った写真。僕の好きな左下からの対角線構図だ。
植物はこれで撮ることが多い。

空の青に桜のピンクが映えて本当に美しい。日本人でよかった。


今回は小城公園で撮影した桜の写真の中からいくつかピックアップして貼った。
上にも書いたように他に唐津城と円応寺で撮影をしたのでその記事ものちに書こうと思う。


ところで桜の語源について最近知る機会があったので書いておこう。

「さくら」の「さく」はそのまま「咲く」。
「ら」は僕ら、彼らのように複数形を表す「ら」だそうだ。

たくさんの花が咲き乱れる様子を表した言葉が桜の語源となったようだ。


もう1つトリビアを。

桜は水辺や川岸、土手に多く植わっていることに気づいている人もいるだろう。
それにもきちんとした理由がある。

岸や土手の治水工事をしたあと、そこに桜を植樹しておくと春に花見客がたくさん訪れる。
そうすると大量の人だかりに踏みしめられた土、砂が固まりしっかりとした地面になる。
つまり工事で緩んだ地面の地固め補強になるわけだ。

これを狙って工事の後に植えられるために水際に桜が多いのだ。

何事にも理由があるんだなと感心した。また1つおりこうになった気がする。